アメリカから猫と一緒に日本に行く方法-必要な手続きは?

投稿者 :KobayashiMay on

前回の記事では、猫をキャビンに連れて行く時のエアラインの選び方など、一般的な注意点のお話をしました。

今回は、実務に関する内容です。
書類に抜けがあると、日本に着いてから係留されたり、最悪アメリカ返送になるとのこと。ここはキッチリ書類を用意する必要があります。
基本的に日本政府(農林水産省動物検疫所)への届出書類ということになります。

事前準備は約7カ月以上前から始める

まず、マイクロチップが装着されている必要があります。

マイクロチップは、リーダーで読み取りが可能な15桁の番号が割り振られた国際標準規格(ISO)のものが推奨とされています。
最近のマイクロチップは、このタイプのものになっていると思いますが、空港の検疫所で読み取りができないと、自分で読み取りリーダーを準備しなくてはいけないようですので、念の為確認しておくと良いと思います。

マイクロチップ埋め込み日マイクロチップナンバーを確認しておきます。

猫も狂犬病ワクチンが2回必要

狂犬病のワクチン接種は必ずマイクロチップを挿入してから。(ワクチン接種と同日でもOK。)

狂犬病のワクチン接種は2回必要で、帰国する時点で有効期限が切れていないこと、不活性化ワクチン(inactivated / killed virus vaccine)か遺伝子組み換えワクチン(recombinant / modified vaccine)であることが必要です。
生ワクチン(live vaccine)、RNAワクチン(RNA vaccine)は農水省が認めていません。
又、1回目のワクチンは、生後91日齢以降に打つことが必須で、2回目は、1回目の接種日から30日以上の間隔をあけて接種します。

ワクチン接種をしたら、証明書を受け取り、
ワクチン接種日ワクチンのメーカー名・種類・バッチナンバー
犬猫の飼い主の名前・住所
犬猫の名前、性別、生年月日(又は何歳何カ月といった月齢)、ブリード、体重、マイクロチップナンバー
接種したクリニックの名前と住所獣医師のサイン
などが記載されていることを確認します。
電子データで渡された場合も、プリントアウトをお願いし、直筆のサインをもらっておくと安心です。

狂犬病の抗体値検査

2回のワクチンが済んだら、今度は狂犬病の抗体値の検査をします。
農水省が認めている検査ラボは、アメリカではKSU(Kansas State University Rabies Laboratory)のみですので、動物病院で採血したら、血液をKSUへ送ってもらいます。
(米軍関係者に限っては米陸軍公衆衛生部隊南部地域隊診断研究所も利用可能です。)

動物病院からKSUへ血液を送り、Rabies Antibody Titer for Export Anumals(FAVNREPORTFORM)という抗体値の検査結果をゲットします。
狂犬病抗体価は0.5IU/ml以上でなければ日本に入国できません。

動物病院で採血し、KSUから動物病院を経て、自分の手元に書類が届くまで1カ月半ほどかかりました。
入国の際には証明書の原本を持参する必要があります。

採決日から180日間の待機

狂犬病抗体検査の採血をした日を0日目として、180日間はアメリカで待機する必要があります。(180日間以上待機せずに日本に到着した場合、180日に満たない日数の間、動物検疫所で係留検査を受けることになります。)
なので、マイクロチップ埋め込みから始まる一連の作業は、7カ月前を目処に始める必要があるのです。
180日、結構長いです。

日本に到着する40日前までに検疫所に届出


180日の待機期間中に、「○月○日に猫さんと一緒に日本へ入ります」というお知らせを、到着する予定の空港の動物検疫所に通知します。
日本到着の40日前までにこの届出が必要です。
届出は、インターネットでNACCS(動物検疫関連業務)を通じて行います。

まずNACCSにアカウントを作ります。
アカウントができたら、ログインして必要な情報欄を埋めていきます。
NACCSでアップロードを完了すると、到着空港を管轄する動物検疫所から連絡のメールが届きます。

NACCSのシステムは、一旦情報のアップロードをすると、ロックされて情報の変更ができなくなります。
変更が必要な場合は、動物検疫所にメールで連絡してロックを解除してもらいます。

動物検疫所の担当官宛に、ワクチン証明書や狂犬病抗体検査結果の証明書などを事前にメールで送って、確認してもらいます。
私の場合は、日本到着の際に連絡の取れる電話番号とメールアドレス、
それに加えて、猫をキャビンに持ち込むので、実際に使用するキャリーバッグの写真をメールで送付するように指示がありました。

この届出がコンプリートすると「動物の輸入に関する届出受理書」というのがもらえます。予定係留期間が12時間以内と書かれています。40日以前に届出をしないと係留期間が長くなったりする支障が生じるので事前申請必須です。
この届出受理書は、エアラインのチェックインの際と、日本に入国の際に必要なので、データかプリントアウトしたものを準備しておきます。

搭乗10日以内の健康チェックとForm AC

搭乗予定日の10日以内に、動物病院で健康チェックを受け、狂犬病に (犬はレプトスピラ症にも)かかっていない、又はかかっている疑いがないことを証明してもらいます。

出発日の10日以内という制約があり、その間に動物病院で健康チェックをしてもらい、結果を獣医師がForm ACに記入、それをUSDAに送って、USDAのエンドースメント(裏書)取得までを済ませます

搭乗日に間に合うのか心配になるくらいタイトなタイムラインでしたが、
昨今はVEHCSというオンラインシステムができて、紙の書類を郵送する手間と時間が掛からなくなりました。
(健康診断をお願いするクリニックが、VEHCS経由でForm ACの提出が可能かどうか確認しておくのが安心です。)

動物病院の獣医師がオンラインでUSDAに申請をし、USDAからオンラインでエンドースメントの書類が届きます。

エンドース前のForm AC(獣医師が健康チェックをした段階のもの)は、念の為空港の動物検疫の担当間にメールで送って、問題がないか確認してもらいました。
40日前までにNACCS経由で提出した届出内容も、このForm ACの記載内容と同じにする必要があるとのことで、今回私は神社(Ginger)の生年月日の表記方法を、Form ACと同じに変更しました。(○年○カ月を→○年○月○日生まれに)

USDAに出したForm ACの進み具合は、獣医さんが私のメアドをCCに入れてくれたので、USDAからのメールでエンドースメントの進捗状況をその都度確認することができました。

エンドースが完了するとVEHCS経由で、USDAのVeterinary Medical Officerのサインが記入されたForm ACが動物病院に届きます。
念の為プリントアウトしてもらったものと、データの両方を受け取りました。
日本入国の際に持参するのは電子データでもOKになっています。

いよいよ出発!

in person Check in


Pet in Cabinの場合は、オンラインチェックインはできません。
搭乗日に空港のチェックインカウンターに行って、猫と一緒にin person チェックインをします。
[チェックインした後の保安エリアのお話は第一話をご覧ください]

農水省の「届出受理書」、「狂犬病抗体検査証明書」「USDAのエンドースメント済みのForm AC」「2回分の狂犬病ワクチン証明書」の他に、ユナイテッドのカウンターでは獣医師の健康証明書が必要と言われました。
健康証明書は、日本への入国には必要ないのでプリントアウトしていませんでしたが、スマホにファイルを保存していたので、それを見せてOKとなりました。
必要書類はエアラインによって違うので、事前に確認しておくと安心です。

という訳で、無事飛行機に乗ることができました。

日本に到着!まずは動物検疫カウンターへ

成田(日本)に着いて、入国手続きを済ませたら、バッゲージピックアップの前に、まず最初に検疫所のカウンターに立ち寄ります。

一連の書類、「USDA のエンドース済みのForm AC」と「動物の輸入に関する届出受理書」を見せます。「狂犬病抗体値の証明書」や「狂犬病ワクチン接種の証明書 2回分」も一緒に持って行きます。

航空貨物で運ばれたペット達は、飼い主さんのお迎えを待っている様で、検疫所のカウンター奥にはケージに入れられた大型犬などが待機していました。
神社 (Ginger) は In Cabinで私と一緒でしたので、キャリーバッグの中の本猫を検疫所の係員(家畜防疫官)の方に確認してもらいます。

今回、神社(Ginger)のチェックを担当してくれたのは、女性の防疫官の方でした。
この方に案内され、別室でマイクロチップの読み取りをしてもらい、神妙な顔でチェックを受ける神社 (Ginger)と、渡された書類に記入をし、神社とGingerのダブルネーミングが素敵だと誉めてもらい、ご満悦な飼い主。
やっとここまで漕ぎ着けたかー、とホッとする瞬間です。

最終的に「日本国農林水産省 狂犬病予防法に基づく動物の輸入検疫証明書」というものに、この家畜防疫官の女性がサインをして渡してくれました。
この証明書は2年間有効なのだそうです。左下に日の丸のプリントが特殊印刷されていて、公的書類という感じです。

この後、バゲッジピックアップ、税関を通過して、無事に日本帰国となりました!
神社 (Ginger)、長時間のフライト、お疲れ様!


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